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2025.10.12

池袋で根管治療中の
ファイル破折|
取る?残す?
再治療と外科の
判断基準
【グランドメゾン
デンタルクリニック】

はじめに

治療前

治療後

「他院で根管治療をしたが、中にファイルが残っていると言われた」——当院にもよく寄せられるご相談です。器具破折は拡大視野で丁寧に行っても稀に起こる根管治療の偶発症。重要なのは、感染の有無と位置を正確に評価し、歯を守れる選択を行うことです。

1. 器具破折
(ファイル破折)とは

  • 根管内でニッケルチタン/ステンレスのファイルが折れて一部が残存した状態
  • 原因:強い湾曲・金属疲労・過度なトルク・前処置不足 など
  • 残存してもすぐに抜歯になるわけではありません。状況に応じて予後は十分に良好に保てます。

2. まず評価するポイント
(CT+マイクロで診断)

感染所見:痛み・腫れ・瘻孔・X線/CTでの透過像

位置:頸部/中間/根尖1/3、直線化のしやすさ、湾曲の強さ

歯質の厚み:除去で穿孔や薄壁破折のリスクが高くないか

再治療の可否:ポストの有無、既存修復、アクセスの可否

3. 当院の基本方針
(意思決定フロー)

感染がある
(病変あり/症状あり)

原則「除去 or バイパス形成」を第一選択。困難なら**外科(歯根端切除術)**も提案。

感染がない
(無症状・透過像なし・封鎖良好)

むやみに触らず封鎖を維持して経過観察も選択肢。定期的に画像でフォロー。

4. 具体的な
治療オプション

バイパス形成(Bypass)

極細ファイルで折片の脇に通路を作り、根尖まで洗浄・封鎖を可能にします。歯質の削除量が少なく、予後良好を狙える方法。

超音波+マイクロでの除去

顕微鏡下で視認し、超音波チップで振動・緩みを作って摘出。頸部〜中間サードで直線化できるケースに有効。

あえて触らず封鎖して経過観察

無症状・病変なし・根尖側深部に小さな折片など、除去リスク>ベネフィットの場合に選択。無菌的に封鎖して定期チェック

外科的対応(歯根端切除術)

再治療で到達できない・強湾曲・リスク大のケースでは、根尖側から嚢胞/病変と折片を一括で除去し、MTA等で逆根管充填。ダウンタイムはありますが、歯を残す最後の一手になりえます。

5. 治療の流れ(池袋)

1.カウンセリング・検査(デンタル/X線・必要に応じてCT)

2.診断共有:除去/バイパス/経過観察/外科の選択肢とリスク説明

3.無痛に配慮したラバーダム防湿+マイクロで処置

4.封鎖・仮封→症状確認→最終修復(セラミック等)

5.定期メインテナンス・画像フォロー

費用目安(自由診療)

  • 精密根管治療:8万〜12万円/1歯
  • 歯根端切除術:10万〜15万円/1歯

※症例難易度により異なります。まずは診断の上でお見積りいたします。

6. よくある質問

Q. 折れたファイルは
必ず取るべき?

A. いいえ。感染がなく予後良好なら触らない方が安全な場合もあります。診断が鍵です。

Q. 放置のリスクは?

A. 感染源が残ると病変の再発につながります。無症状でも画像での定期確認が大切です。

Q. 痛みはありますか?

A. 局所麻酔下で行うため治療中の痛みは最小限です。術後は鎮痛薬でコントロール可能です。

Q. 他院治療のやり直しは可能?
紹介状は?

A. 可能です。紹介状は任意ですが、画像や情報があれば診断がより正確になります。